焼き鮎すし 和歌山 一力


一力は和歌山県伊都郡かつらぎ町にあります。

一力は寿司、割烹のお店として100年前に創業し、地元では四代続く老舗のお店です。

一力があるかつらぎ町は和歌山紀ノ川沿いにあり、古くから鮎がたくさん採れました。

鮎のシーズンになると紀ノ川沿いの人達がたくさんの鮎を漁獲していたのですが採れすぎた鮎をひいおばあさんに当たる創業者壱岐トクエさんに持ち込んで、買ってもらう様にお願いしていました。

当時は冷蔵、冷凍の技術もなく、たくさん持ち込まれた鮎も調理が追いつかない状態でした。

創業者の壱岐トクエさんは地元の町起こしの事業のため、この豊かな鮎の資源を使えないかと思案したのです。

そこで、壱岐トクエさんは保存できる様に、鮎の内蔵とひれを取り串刺しにして焼き、甘露煮にいたしました。

甘露煮の鮎の骨を抜いた、焼き鮎の押し寿司を考案したのです。

従来の鮎寿司は塩漬けした生の鮎を使いますので、漁獲した後のわずかな期間でしか調理できませんでした。

焼いた鮎の甘露煮を使った鮎すしは保存が効きますので、生の鮎のお寿司より長い間、賞味できるようになります。

それ以上に、焼いた鮎を甘露煮にしますので、生臭くなく香ばしさもあり、あまりに美味しいので地元の逸品になりました。

でも、100年前のことですから冷凍技術がなく、焼き鮎のお寿しは鮎のシーズンだけの食べ物でした。

その後、冷凍の技術が進み、一年中、鮎が入手できる様になって、焼き鮎のお寿しは美味しさゆえに100年続く地元の名産品になったのです。

四代目壱岐嘉規さんと奥様美保さんです。

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